2023年12月16日土曜日

XY-LUP という昇降圧電源+電圧・電流/電力計の新品?を個人輸入したところ電圧出力されず、最初から傷やら何やらボロい上に壊れてたので修理する

XY-LUPという昇降圧電源を購入したのですが、表示のブルーバックは欠けているわ、裏の基板にも傷がついているし、しばらく見なかった数年前の中華クオリティなボロい状態のモノが届いたなと。箱とか、袋とか、本体の擦れ傷や検品で付いたような指紋ぐらい有っても動けば許容なんだけど、
XY-LUP故障
XY-LUP傷

USB電源に差し込んで動かしてみたところ、液晶の表示は出て、バックライトは点いて、ON/OFFボタンの操作は出来るけど、電源を入れて数秒したらバックライトの点滅が始まって、可変抵抗をいくら回しても電圧がゼロ付近のまま。 ON/OFFボタンをどう操作しようが、電圧が出力されず。案の定壊れていた。クレーム交換してもいいのかもしれないけれど数百円の製品なので、もう一個購入して正常品と見比べて修理とか? ま、一昔前なら、この系は3つぐらい購入したうちの1個動けば当たりでしゃーないか~の、なおせればなおすぐらいのもんで・・・。


とりあえず暇つぶし&勉強を兼ね修理を試みる。
液晶の文字は正常に表示されて、PERモードは問題無いようなので、昇降圧電源部分がおかしい感じ?

基板を目視する限りはおかしなところは見つけられず。USB電源に繋いだところで可変抵抗の足の所に電圧がかかってないからいくら可変抵抗を回しても出力が変化しないわけだ。

ここの電圧はどこから供給されるのかと回路図見ながらテスターで当ってみようと検索してみるも見つけられず、B6282Kという米粒大の6本足のがUp Converter用のICらしくデータシートを探してきて参考回路の図から部品をたどる。

IC自体には電源は来ているからIC自体が壊れていなければ動くはず。逆に、ICが無くても可変抵抗には電圧がかかるはず。

可変抵抗はICのFeedback Inputに繋がっていて、その上流はチョークコイルなのでチョークコールを当たってみると、ボリューム横の100と印字のあるチョークコイルには導通無く、もう一つのチョークコイルも確認してみるとデジタルテスターの測定限界ぐらい抵抗が低いので、可変抵抗横のチョークコイルが怪しい?と外してやり、単線の被覆を剥きなおし予備ハンダして、抵抗確認してつけなおす。単線をはんだ付けする都合上斜めに固定したほうがやりやすかったのでこの向きになる。
XY-LUP修理
無事修理完了。結果、チョークコイルの製造不良?

ちょっとした実験用電源とか、太陽電池で鉛バッテリーを補充電する際の電圧コンバーターとかにも使えそう?


仕様抜粋
■PERモードの仕様・・・昇降圧電源モード
入力電圧: DC 3.5V-12V
出力電圧: DC 1.0V-24V

出力電力: 3w (最大)
出力DC 1.2V〜2Vの場合、2W以内の最大出力電力(参考計算値1.5V1.3A)
出力DC 2V〜20Vの場合、最大出力電力は3W以内(参考計算値5V300mA,12V250mA)
出力DC20V〜24Vの場合、2.5W以内の最大出力電力(参考計算値24V104mA)

■VAHモードの仕様・・・多機能メーター(電圧・電流/電力計)モード
電圧範囲の測定: dc 0〜35V
現在の範囲を測定: 0〜3A
パワー範囲を測定: 0〜110W
バッテリー容量範囲を測定: 0〜9999Ah
放電時間: 0〜100時間

■PERモード時の表示等の切り替え
ON/OFFボタンの短時間押し→ OUT+/OUT-に電源出力(COM端子はVAHモードでしか使わない)
ON/OFFボタンの2秒押し → 液晶の下の行が電流(A)/ 電力(W)切り替え
ON/OFFボタンの5秒押し → 液晶のバックライトON/OFF
ON/OFFボタンの5秒押し → PERモードとVAHモードとの切り替え
*過負荷時、出力電圧が自動停止し「OPP」表示
*低電圧保護、出力電圧が0.8V未満の場合は出力が自動停止し「LVP」表示
*過電流保護、出力電圧が2Aを超えると出力が自動停止し「OCP」表示
参考:入力電源を切る前の状態が維持されるようで、PERモードで電源を切れば再電源投入時はPERモードで再開、VAHモードで電源を切れば再電源投入時はVAHモードで再開、電圧出力状態のまま入力電源を切れば再投入時は電圧出力状態で再開、出力OFF状態のまま入力電源を切れば再投入時は出力OFF状態で再開、というような感じ

多機能メーターモードは、使う気が無いので取説の解読や試すのもメンドクサク省略。さらにキャリブレーションモードもあるようだ。

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